11.24.21:55
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03.20.01:07
かつて、このような体験をしたことがあるだろうか。
苦痛ではない。葛藤だ。 迷いと討論は人の中に激しく思考の渦を展開し、一瞬にして脳髄を支配する。 渦は全ての思考を飲み込み、たった一つの『中心』へと向かってその模様を作る。 その模様の形が、俺には信じられない。 結局、俺は非情になどなれなかったというのか。 それは違う。―――否、ただの勘違いか。 そんなものはいい訳に過ぎない。 後悔が無いのであれば、何故俺は今までこうして過ごしてきたのか。 後悔が無いのであれば、何故他人の涙に胸を痛めなければならないのか。 それは他人の涙でなかったからだ。 なら、誰の涙なのか。 ―――ふざけたことを。 「あなたは、非情になんてなれない」 一体誰の言葉だったか。 「あんたは過剰に人に優しすぎるのよ」 愚論だ。ただ、弱いだけ。 「俺もお前も、意思が弱いよなぁ」 否定など出来るわけが無い。 「逃げるんなら、逃げ切ってみろよ。それが逃げた人間の末路さ」 追いかけてくる人間の意志と力は、あまりに強すぎる。 「俺にお前の考えは分からんわぁ」 分かってたまるものか。辛いのは、被害者だけじゃない。 「そんなんじゃダメよ。一歩前に進まなきゃ」 いつまでもスタートラインに縛り付けられている俺は、どうすればいい。 「あなたが嫌いにならなければ、俺から嫌いになることなんてない」 憎んだ。恨んだ。絶望した。 ふざけるなと毒づき、馬鹿だなと自嘲し、なんてことをと堕落した。 なのに何故、憎めない、恨めない、絶望しきれない。 ―――何故、嫌いになれない。 「なぁ、真反対の人間ほど似ているってことないか?」 あいつと俺は真反対。だが似ている。 奴と俺は真反対。だが似ている。 あなたと俺は真反対・・・・・・。 「二度と追って来れないまで、逃げてやるよ」 俺は、遥か先の物陰から過去を振り返っていた。 「そういうことは、キッパリとしてんだ俺」 現実から目をそむけ、一体どこへ行こうというのか。 「相手のことを思いやれないクズなんて、死ねば良いのに」 同感だ。だから俺は、苦しむ。 「そういう人がいたら、その考えも変わると思います」 なら俺の想いは、偽物だったのか。 あの頃感じた何かは、全て紛い物だったというのか。 だがあの頃、俺は不器用なりに決意した。 「このままじゃ、俺が壊れてしまう。終わらせなきゃ・・・」 自分勝手で、クズな決断だったと思う。 だが、それでいい。 見つめなおす時間が必要だった。 それはとても長く、1年や2年では足りない時間。 「弱い人間には試練を、強い人間には祝福を。なんとも微妙な世界だよな」 打ち勝たなければ、祝福など訪れない。 弱きものが祝福を求めれば、滅する道のみ。 「時が、解決してくれるよ」 時間が足りない。 時間が足りない。 時間が足りない。 それは本当か。 時間が足りないのではない。力が足りないのだ。 求める力が。 救う力が。 立ち上がる力が。 たった一つの勇気が、足りない。 たった一つの決意が、足りない。 「迷うんじゃないんだよ。選ぶんだよ」 葛藤など笑止。 与えられた選択肢など数少ないもの。 その一つを、指差す勇気が、足りない。 「一体何が正しく、何が間違っていたのか」 関係ない。 過去など、与えられた罰でしかない。 そこに正論も愚論も存在せず、ただある事実として追憶へと消える。 「何に注意し、何をさけるべきか分かったろう。次はうまくやれ」 教訓などという言葉は、知識でしかない。 「これはクイズではない。今ある状況を踏まえて、何をすべきかを思考しろ。知識を披露するのではない、知識を搾り出せ」 今ある状況のみが、全ての真実。 どうするのかなどという問いは無為だ。 ―――どうせ、タイムリミットはそう遠くない。 今、クリックする時→ 人気ブログランキン PR
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似たような状況を俺は経験している気がする。
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Re:無題
まぁしかし、これだけ恋愛のことで葛藤するのも俺らしくないというかなんというか。
試合ガンバ!
試合ガンバ!
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