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鏡に写る我が醜貌 ver.0.11

深海の底では骸骨が嘲笑って、天上の月では兎が餅をついていた――――by蜻蛉
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04.26.08:18

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01.12.23:37

第二章・「一日が12時間しかない義務」

最初の更正は、三ッ廣さちの義務だった。

「一日が12時間しかない義務」

何やら、ギャンブルなどに金を時間を費やしたせいでこの義務を負った経歴がある。
そういう癖がついてしまったのか、さちは外に出て働くということを全くしなかった。
毎日をPCでの流行探しと、金での売買に費やす日々。
そんな中、同居人のまなは毎晩スーパーでアルバイトをし、しっかりと働いていた。
彼女が動く理由。
それは「私が寝ている間にお姉ちゃんが絵を書いていて、それをいつか見れるから」。
しかし実際はさちは過去のトラウマで絵を描いていなかった・・・。

ある日、友人の卯月とさちがある提案をする。
「革命家、樋口三郎の遺産を探しに行こう」と。
樋口三郎は数年前にあった反乱の首謀者であり、村民からは犯罪者として見られていた。が、二人は逆に尊敬を抱いていたようだ。
なんだかんだ言いくるめられ、主人公とさちは宝探しへと行くことになる。
その夜、まなの口から不審な話を耳にする。
「法月と、外国の人が話していて、私のことを見ていた」
特に気にしなかった主人公だが、何かが引っかかっていた。


後日、装備を整えて宝があるという洞窟に入る。
だが思ったよりも奥は深く、12時間程度では行き着けそうにない距離。
一度引き返そうとしたその時だった。
さちが溝にはまり、脱出不可能になった。だが、今すぐ眠らせなければならないと心を鬼に変え、主人公は薬を飲ませる。
洞窟での睡眠は体温を急激に奪うため、主人公は急いだ。
しかし思ったよりも岩が硬く、一度引き返してスコップを持ってくることにする。
外には卯月が待ち構えていて、知っていたかのように主人公にスコップとその他の救出用具を渡した。
急いで戻る。
既にさちの体温は危険な状態にあり、急ぐしかなかった。
突如、スコップが折れる。
助けられないのか。
だが、主人公は一度裏切った自分の弱さを思い出し、今度こそと岩を殴り、殴り、殴り・・・。

なんとか脱出に成功する。
しかしここまで着たら引き返せない。さちが起きた後、捜索を続けた。
そこでどうやらここは、昔に使われていた坑道だということを知る。義務を負った人間は、ここで皆働かされていたという。
すると開けた部屋に出て、そこには箱が置いてあった。
宝だった。
本当に樋口三郎のものであり、そこには手紙と大きなダイヤモンドが入っていた。
文にはこんなことが。
「ケン、この世の中を変えたいと思うならばこれを使え」
メモリーが裏に貼り付けてある。
さちと言えば、その巨大なダイヤモンドを売れば義務から開放されると喜んでいた・・・。


部屋に帰ると、まなが出迎える。

後日、さちの誕生日にまなが絵の具をプレゼントした。
しかし、さちは喜ぶどころか自分の弱みを付け入られたのか、逆切れしだす。
二人の仲は最悪に。
だが、車輪は回り続ける。

後日、主人公はまなが外国の人間に買い取られることを知った。
それも相当の高額で。
さちもそのことを知ると、お金を同額払うから止めてくれと懇願する。法月はそれを認める。
その次の日、さちが見つけたダイヤモンドを売り払い、金を手に入れる。
しかし、法月は悪魔の言葉を言う。
「お助け金が渡された」
その金額はもはやさちが払えるような金額ではなく、ダイヤモンドでも全く足りなかった。
そのことに失望したさちは、金を投げ捨ててなんでもしてやると言い放つ。

主人公は、それを聞き逃さなかった。
さちが自分を納得させられる絵を完成させれば、それを助けられる金額で買い取るという。
法月は8日以内の完成を絶対とし、それを認めた。
最後のお助け舟をもらったさちは、絵に挑戦し始める・・・。


思ったことが上手くいくわけが無い。
一日12時間のさちにとって、8日での絵の完成は厳しいものだった。
それに加えて強制睡眠薬の副作用によって、身体の疲れはとれず、さらには悪夢まで見るという始末で精神的肉体的にも限界が見えていた。
さちの癖が、出てくる。
三日ほどサボったさちは、今日はと言って1日で絵を完成させた。
だが、素人の主人公から見てもそれはひどいもので、買い取れるようなものではなかった。
自分がいざと言うときに助けてくれると思っていたのを察し、主人公はさらなる手段に出る。
「一日を10時間に減らす」
信じられない現実を逆切れしながらも受け入れ、なんとか完成に近づけるように頑張っていく。
だが、それも時間の問題であった。
「まなが、期待して絵を待っている。でも、それがプレッシャーになって、夜な夜な夢に出てきて、私の絵がダメだって言う・・・」
精神状態が極限になっていた。
何かと人のせいにしだし、最後にはまなをお前のせいだと言ってぶってしまった。


その日から、さちはやる気を完全に喪失してしまったらしく、いくら待っても出てこない。
主人公は言う。
「一日を8時間に減らす」
もはや普通の生活が出来ないほどになっていた。
だが、さちは無理だと以前とやる気を出さない。

そこで、まなが言った。
「わたし、この家を出て行くよ」
衝撃だった。
さちが孤独に怯えるあまり、どれだけ止めようとしてもまなは笑顔のままで去って行った。
本当に大切なものに気づいたさちは、そこから病的とも思える努力をしていく。


しかし、時間はあまりに短かった・・・。


毎日徹夜するも、さちの肉体と精神はもはやどうしようもないくらい病んでいた。
最後の力を絞り、最後の一日を迎える。

絵の舞台は向日葵畑。
真夏の太陽に照らされながら、さちは絵を描く。
あと少し、あと少しなのだが、重大な部分が抜ける。
「まなの絵が、浮かんでこない・・・」
中央に位置するまなの絵が、書けていなかった。
集中し、なんとか書き始めるが・・・・・・。
「時間だ・・・」
酷にも、主人公は言い放つ。
だが、最後のお願いで、さちは12時間以上の時間をすごす・・・。

その日、法月とまなが狙ったように顔を出した。
「これは、どういうことだ」
険が浮かぶ。
弁解しようとするも、法月は話しを聞かない。
ついにはさちの腕を折ろうとした。が、さちは言う。
「やるならやればいい」
法月はさちのその意思を尊重し、翌日の最後の一時にまなを引取りに来ることをいい、去った。
まなを見たさちは、涙ながらもその手を進める。
『これなら間に合うんじゃないか』
誰もが、そう思っていた・・・。



翌日、タイムリミットがやってきた。
主人公が見るに、それは最高傑作の絵であった。
急いで業者に連絡し、それを買い取って入金するように・・・。
「やめて!!」
さちが叫ぶ。
だがやめない。ここで止めればまなが連れて行かれてしまうから。
「やめて!!」
さちだけでなく、まなまでが言い放つ。
自分のことがかかっているのに、何を言うのだろうか。
まなは言う。
「この絵は、全然ダメだよ。こんなんじゃまなは嬉しくない」
「ふざけるな」
「買い取れないよ。こんなダメな絵」
「黙れ!!」
「うるさい!!ダメなものはダメなの!」
まなは泣いていた。
どれだけ主人公が説得しても、まなは絵に納得しない。
そして、それはさちにも分かっていた。
―――時間が、足りなかったのだ。

泣き、別れを惜しむように抱き合う。
「お姉ちゃんは、最高のお姉ちゃんだよ」
最後まで、姉を慕うまな。
「私が立派な画家になって、まなを絶対助けるからね・・・」
涙で誓った、約束。


まなは、法月に連れて行かれてしまった。



その後、さちの義務は解消され、一人目の仕事は終わった。

法月の部屋。衝撃の告白。
他国がまなを買ったのではなく、法月がさちの自立のためにまなを売り、利用した事実。
この頃からだった。
主人公が、社会に疑問を抱き始めたのは・・・。



説明下手ですいませんねw
大体こんな感じであります。本当に大体です。
実際この編クリアするのに5時間以上はかかってますからねw
さて、次は二人目です。
あぁ、説明が分かりにくかった方は、コメントで聞いてもらえればOKっす。
もしくは自分で買うか、他のサイトを巡れば多分大丈夫かと。

著作権云々とネタバレのため、一応しろ文字にしておきましたので、見たい方はドラッグしてください。

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