以前にも説明したとおり、この物語は主人公がいかにして義務を負った少女たちを救うかというところにある。
第一章では、適当に主人公とそれを取り巻く人物たちの関係を描いていた。
主人公・森田賢一
その上司・法月正臣
「恋愛が出来ない義務」を負う少女・日向夏咲
「一日が12時間しかない義務」を負う少女・三ッ廣さち
「大人になれない義務」を負う少女・大音灯花
その友人・卯月セピア
さちの家に同居する移民・まな
灯花の義理の母親・京子
この人物たちが、車輪の国を廻していく。
主人公は、この国で生まれ、この国で育っていた。
しかし、国に反乱したことがきっかけで主人公は身を案じて逃げ出してしまう。
そういう過去を背負ったまま、彼は高等人になるために最終試験をこの国に受けに来ていた。
高等人・法月正臣の最初の指令はこうだった。
「被義務者との関係を円滑にすること」
その通りに、彼は学園に入学して被義務者との関係を持ち前の軽さで築いていった。
ある日、義務を負った少女たちが一日だけその義務から解放されるという日がやってきた。
みんなでパーティーをし、任務は順調に進んでいたはずだった・・・。
翌日、彼と三人の被義務者は法月の部屋に呼ばれる。
なんと、昨日はそんな日ではないと法月は告白する。それを被義務者たちも知っていたらしく、主人公はその場で法月に杖で罰として殴られ続ける。
「お前たちがきちんとしないと、こいつが傷つく」と。
その次の日から、主人公の最終試験は始まった。
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