11.23.09:33
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03.15.22:15
新海ワールド。
というか、背景最強すぎワロタ。蜻蛉です。 というわけで前日予告したとおり、適当な感想を。 物語はなんというか、完成されているのか?というのが一番で、二番目に「まさにこれだ」としか言えないような中途半端エンド。 これを世間では「ノーマルエンド」として扱っているでしょう。 この物語を見て得たことは無いに等しいが、この「映画」、そして「表現力」と「描写力」を見れば、参考になる部分は多々。 というか、映画を見たはずなのに「これが一人称かー」とか思って、自分の一人称がいささかおかしいことに気付いた。 様式としては、主人公たちの「語り」を織り交ぜつつ進む過去回想型かと。 ただ、どいつもこいつも言ってる内容の描写力がありすぎて、どこもかしこも風情みたいなものが漂っていたような気がするのが印象的。 少なくとも、「魅せる」映画ではなかった。その反面、「感じる」映画ではあった。 以下、内容のネタバレ含みながらのシーンごと簡単な感想。 見たくない人は飛ばし推奨? ・電車内での主人公の不安と、駅についたあとのあかり等 まずこの作品が「映画」というよりは「小説」の技法にとても近いと思ったシーン。 見ている人を引き込む一人語りの「描写」が特徴的。 途中で主人公が遅延する電車を前にして泣きそうになるシーンもどこか「リアル」で、この主人公が一発でどの程度の強さなのかが分かる。 駅についたあと、あかりと会って、二人で静かに泣くシーンは、多種多様な解釈が可能だと思う。 なんというか、「不安だった」という気持ち以外にも様々なものが交じり合ったような気配がした。 これが、まさに「語らない描写」というものなのだろう。 ・短すぎる再開シーン 19時に待ち合わせした主人公は時間の遅れで21時に到着する。 ぶっちゃけ東京→栃木なのだから、宿泊していくのか・・・?とか思ったのに、びっくりなことにほとんど日帰り。 会ったシーンを見た後、本当に数分で再開シーンが終了。なんという寂寞感。 ・二章から 恋愛話へ。これはどちらかというと「長さ」のための演出? ただ、これ単体だけ見ても立派に「短編小説」として成り立つ。 この辺りから、主人公の挙動に「あかりとのこと」への忘却が始まっていたような気がする。 思うのは、主人公の「普通すぎる」行動が、逆にリアルで、あまりに「二次元的」ではない。アニメながら、動いているのは人間で、背負ったものや過去のものの描写もリアルで夢なし。 ・最終章 ノーマルエンド。 すれ違う二人の時の語りに、 「この時、僕が振り返れば、彼女も振り返るような気がした(と絶対の確信があった)」という台詞も、なんだか鳥肌もの。 「あなたとは1000通のメールを交わしたのに、心は1センチくらいしか縮まっていなかった」 などなど、綺麗な描写が多数。 最後は、なんだかふっきったような主人公とともにエンド。 惜しむべきところは、これが「短編」であること。 キャラクターの配置や思いの大きさから、1時間という長さで表現しきれるものではなかった気がする。表現力があるぶん、もっと見たいという気持ちが、悪い意味で募っていった。 ぶっちゃけ、映像で見ても良かったが、長編小説で読んでみたい気分。 泣けるかと聞かれれば、否。 これは泣かせる話じゃない。ゆっくりと落ちる桜の花弁を背景に、年老いた男性が自伝を語っているような、とてつもない「静寂」の作品。 心動かされるかといえばもちろん動かされるが、この話は静かに聞いて受け取るのが吉。 まあ、これで駒は揃いました。 灯月さんの企画に出す作品は、「死神のバラッド。」6巻・二話と、「秒速5センチメートル」のリスペクト作品でいこうかと。 やはり、恋愛ものにおいての「ノーマルエンド」というのは、実に何かこう、感慨深いというか、「どうしようもない人生の形」みたいなものを感じれて好きなんですよね。 そうあるべき展開、ではなく、「そうだった」という既に過去として過ぎ去ってしまった展開。 なんだか創作意欲が湧いてくる作品でした。ありがとう新海誠。化物語楽しみにしているよ。 ■ほか ・明日卒業式 ・雲魔物強い ・らっぷびとの「雪花火」は秒速に合いすぎ ・明日6時起き。マジ無理 ・フィスト一ヶ月更新停止中 ・ポケスペマジで面白い ・髪の毛切りたい PR
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新海誠氏が自分で書いた小説を出してるので、そちらで映画では足りなかった部分を補ってたようです。惜しむらくはそれでも小説として短い点でしょうか。
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