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鏡に写る我が醜貌 ver.0.11

深海の底では骸骨が嘲笑って、天上の月では兎が餅をついていた――――by蜻蛉
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11.22.02:14

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06.12.00:03

伊坂幸太郎「重力ピエロ」読了&小説理論

とりあえず昨日の穴埋めじゃゴルァ!(゚Д゚

消えた記事は戻らない。蜻蛉です。



伊坂幸太郎「重力ピエロ」読了。

「オーデュポンの祈り」「ラッシュライフ」「死神の精度」と読んできたわけですが、恐らくこれが一番今のところきましたね。

いやね、いいたいことは沢山あるんだけど、強いてこの作品がほかの作品よりも富んでいたとこを言うならば、

会話スキルが高かった。

当然文学作品であるから、重力ピエロには「犯罪」とかそういうものの考え方ってのがキャラクターの想いとして描かれていたけれど、俺がこの作品でそういう部分を排除して評価したいのがここ。

一般小説ってのは、ライトノベルには成し得ない会話形態が取られていると思う。
いわゆる「ジョーク」ってやつなんだが、大抵章末によく見るんだけど、この重力ピエロはその会話が凄い「ああー、日常的だ」と思うものが多かった。

言えば、超読みやすい会話文。ライトノベルも確かに会話は会話でこう、ノリ的な意味で良いところがあったんだけど、この重力ピエロ読んだら「あれ?ラノベって会話スキル微妙じゃね?」とか思えてきた。

というのも多分、一般レーベルっていうものの中で伊坂がこの作品でやってしまった「ライトノベル的」な軽い文章を見せてくれたからだと思う。

テーマは「犯罪」とか「親子、兄弟」とかそういうもので、結構重かったりするんだけど、かといって純文学のような堅苦しい文章の片鱗はまったくなくて、すごい読みやすい。

若者にも十二分にお勧めできる文学。

オーデュポンや死神の精度で「伊坂はエンターテイナー」だと思っていたけど、正解かもしれないが多分違う。重力ピエロみたいなものが、彼の本気なんだと思った。

最後、兄弟が屋根の上で会話するシーン。
弟にビール缶を渡して、弟の一言。

「兄貴、これ振ったろ」

兄貴「なぜばれたんだろう」

ぶっちゃけこのくだりだけで、この作品がいかに日常的で軽く、そして文学作品として読みやすくて良いものだったのかが垣間見れると思う。


罪人の涙では主にこういう「ジョーク」の会話スキルを磨くための会話分が多く取られている。

というのも、ライトノベルの軽い会話は「軽い」が、一般レーベルの軽い会話は「ジョーク」で面白いのだ。
くっだらねーwwとか思いつつ、でもなんか良い。そういう会話文章。

あとちょっと焦ったのは、「重力ピエロ」における「犯罪」の考え方が、「罪人の涙」と似通ってたところww
やべー、既存の考え方じゃんこれーとか思って焦った。

いやあまあ、ほら、よくあるじゃないですか。例えば中学校の道徳の時間の時に、「あなたは死刑についてどう思いますか」っていう授業があったんだが、まあほとんどの人は、「犯罪を犯したんだから死ねば良い」と意見してるわけです。

実際、確かに犯罪人に対してそれ相応の刑罰を与えるのは妥当だとは思うんですが、あれって捕まってもすぐに死刑にされるわけじゃないじゃないですか。

色んな裁判とか、弁護とか、結構月日が経ってから判決で「死刑」ってパターン。
現行犯逮捕がどうかは調べて無いので分からないんですが。

加えて、たとえば重力ピエロから引用して「婦女暴行」とかだったら、相手が死んでそれで気が済むのか?って話になるわけですよ。
ほら、ファンタジーでも良く在りますが、「相手が死んでお前の気が済むのか?」ってやつです。

かといって、もちろん放置するわけにもいかない。
ではなにをすればいいのかって言われると、まあ妥当な線で、

「目には目を、歯には歯を」でしょ。

まあ何にせよ、重力ピエロは自分が「罪人の涙」を書く際にはとても参考になるものだった。
こう、同じ思想を持った人の作品を読んでみるっていうのはかなり参考になる。自分の考えだけじゃ完結しないし完成しないしで、結構穴がボコボコ見つかったりするもんだし。


作中の
「レイプの何が悪いんだ」っていうセリフも、結構面白いですね。

女性にとってはこの言葉は「死ねクソ」って単純に思う言葉かもしれませんが、グダグダと理論ばっか考えるクソ人間にはこの言葉の意味を深く捉えることがくしくも出来てしまうわけでして。いえ、肯定なんてまったくする気はありませんがね。

相手のことを考えない人間の究極形態がこれです。つまりは、相手がどうなろうと自分にデメリットはないし、むしろ得をすると考える。それが婦女暴行だろうが強盗殺人だろうが同じことで、性根の曲がったクソ根性なんですがね。


自分の「罪人の涙」で作中に登場するキャラクターは、「殺人したという事実」よりも「自分に金が無い」という事実のほうを尊重し、まるで罪の意識を感じていないキャラクターが登場するわけですが、つまりは上記のものに当てはまるわけです。

ではこのようなキャラクターがどうすれば更正できるのか。
それが重力ピエロの結末でもあり、俺の「罪人の涙」のテーマでもあるわけです。


話は変わりますが、書店で帯にこういうものが書いてあるのをみつけて即購入。

人の肉体を殺したら罰せられるのに、人の心を殺しても罰せられないのですか?

うーん、まだ読んでないが、興味深い。

矢口敦子「償い」って本なんですがね。どうなんでしょうか。とりあえずこれも読んでいつかレビューします。


……レビューって読みにくいよねー。

もう少しわかりやすく書ければいいんですけど。すいませんね。

ひたすらに「ネタバレ」が無いようにすることと、批評するのが自分のスタイルでして。
ええ、ネタバレだけは絶対しませんよ?


いやーしかしですねー、どうしてこうも人ってのは「死」を介するテーマばかり思いついちゃうんでしょうかねー。
ファンタジーものには多いじゃないですか。いやまあ、戦闘してれば人が死ぬんだから当然っちゃ当然のテーマだとも思うんですが、どうして人が死なねば戦闘が書けないのかとかも思うわけで。

戦わなくたっていいじゃない。人が死ななくたっていいじゃない。
毎度思うわけですよ。いえ、無理なことは承知してるんですがw

にしてもですね、こう現実主義的な性格の俺としては、人と人が戦うってことに対して言うほど賛成意見は無いんですよ。
たとえば、そこらへんにいる男子高校生が突然戦う力を得たって、マジでっていうだろ。

ひたすらに戦いを避ける主人公ってのを俺はやっぱり書いてみたいんだ。
そういう意志の強さ、打ち砕く現状、これは良い葛藤の場にもなると思うし。


キャラクターってのはいわゆる一つの「思想」なんじゃないかとも思ってる。これは一つの案でしかないんだけど。

自分が作品を書くに置いて(特に灰田君シリーズ)、キャラクターはすべて一つの「持論」を持ち合わせてるものになる。
たとえば、重力ピエロなら「犯罪」。

キャラクターに持たせる個性=思想は、その肯定と否定と疑問と仮定。これだけで四人の個性が出来ると思う。

たとえばその「戦い」についての思想。

キャラクターに持たせる個性=思想は、その肯定と否定と疑問と仮定。
ほら、なんとなく良い感じにならないか?

……んまあ、人それぞれなんだけどねーw

いやしかし、一つの意見としては俺の中ではまあまあなものなんだけどね。

うん、久しぶりに普通な記事書いたー。やっべー、俺小説家ってね?(死ね

あー、しかし、哲学思考って嫌だねー。馬鹿になりたいよ俺は(切実

ではー、明日は回ってきたバトンをやるつもりでいますが、本当かは分からない(何


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無題

人が死なないアクション小説。いいじゃない。既存外ってのは大抵そういう二律背反を成立させるところに生まれるんだろうし。
例えばだけど最初から主人公がもうありえないくらい最強キャラで、その主人公が戦場で人が死なないようにすることに尽力する話、とかさ。


キャラ=「思想」ね。面白い考え方だし良い方法だと思うけど、そこからまた発展したり別なやり方もおいおい考えて行くべきだとは思うね。俺も含め。画一的なやり方の固定は腐敗を招くし。
こっちも例えばだけどひとりの人間に対して「思想」がひとつしかないかって言えば、そんなことはむしろありえないわけで。いろんな思想を持っているだろうし、時には相反する思想が同居することだってあるはず。……とまあ自分の中でさえ消化しきれてない考えを他人のブログで吐き出してすんません。授業で「小説神髄」とか出てきて色々考えさせられてます、ガルドでした。

……色々うだうだ言ったけど、「分かり易さ」はひとつの美学だとは思ってます。

  • 2008年06月12日木
  • ガルド
  • 編集

無題

あー伊坂幸太郎って重力ピエロ書いた人ですか。読んでみたかった本のひとつですな。買ってませんが。純文学系の本はデパートにでも行かないと品揃え悪いんだよなあ。

戦いを避ける主人公・・・。キラ・ヤマトみたいな?や、あれは殺しを避ける主人公でしたな。直接戦わないなら戯言遣いみたいな口先で相手を騙しちゃうか、人類最強の力で逃げに徹するとかですか?

「目には目を、歯には歯を」そして「婦女暴行」・・・。つまり宮形ですねw 切り落としてしまえw

  • 2008年06月12日木
  • 編集

危な……

うぉ、あぶねぇ! もうちょっとで「オーデュポンの祈り」を買うところでした。
……決めた……「重力ピエロ」にします。感謝です!

あ、馬鹿になるのは簡単っすよ。つか、哲学思考ほど難しいものはないです。だって、私めは死んでも哲学思考は無理ですもん!!
しかし、「深い河」だったかな? 遠藤周作っすかね? これ読んだとき、哲学思考になれそうな気がしました。一瞬だけ……ですけどね。ハハハ。

  • 2008年06月12日木
  • nico
  • 編集
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